立ち読みコーナー
目次
272ページ
第1章 ある夜の出来事     7
第2章 濡れるバスルーム    74
第3章 七年ぶりの絶頂     128
第4章 叔母は見ていた──   177
第5章 あの夜、ふたたび    219
「パンティをいじったでしょ」
 香澄が怒りを露わにして迫ってくる。いや、怒った振りをして、なにかを誤魔化そうとしているのではないか。そんな気もするが、勝手に部屋に入ってパンティをいじったのは事実だった。
(終わりだ……もう完全に終わった)
 絶望感に胸を塞がれて、なにも言い返すことができない。この窮地を脱する方法は思いつかなかった。
「わたしの下着を悪戯して、なにをしたの?」
「な、なにをって……」
「いやらしいこと、してたんでしょ」
 ベッドサイドに立った香澄が見おろしてくる。冷静なようでありながら、瞳の奥が微かに揺れていた。
「昼間したこと、やってみて」
「……え?」
 聞き間違いかと思った。ところが、香澄の瞳はスタンドの明かりを受けて、ぬらりと光っていた。
「まさか……ここで?」