2022年11月11日(金)全国公開!
映画『土を喰らう十二ヵ月』(主演:沢田研二)の料理はどのように作られたのか。
料理を担当した土井善晴さんと監督・脚本の中江裕司さんが映画の料理を振り返りながら語り合います。
食材、献立、器、道具の話も満載。
「ツトムのレシピ」付き。
【目次】
立春 二月初旬 お茶碗を選ぶことは表現
啓蟄 三月初旬 ほうれん草を思って、ほうれん草を洗う手が美しい
清明 四月初旬 山のおじいちゃんたちから習ったこと
立夏 五月初旬 素直な無理のないことをするのがいちばん
小満 五月下旬 料理を運ぶのではない、勢いを運べ
芒種 六月初旬 梅仕事はゆっくり、のんびりした世界
立秋 八月初旬 石は大事
処暑 八月下旬 胡麻豆腐がいちばんのごちそう
秋分 九月下旬 地梨子酒は果実酒の王様なり
寒露 十月初旬 きちんと形を整えたら、一人じゃなくなる感じがします
霜降 十月下旬 秋の実りが人を救う
冬至 十二月下旬 味噌だけの味噌汁 他
【ツトムのレシピ】
小芋の網焼き/ほうれん草の胡麻だれがけ/大根おろし/凍み豆腐の味噌汁/ごはん/わらびのお浸し わらびの穂先の味噌和/こごみの胡麻和え/芹ごはん(菜飯)/山独活の味噌汁/新たけのこ 炊/梅干し/胡麻豆腐/茄子の油味噌/茗荷ごはんのおむすび/夕顔の含め煮 そうめん添え/夏野菜の盛り合わせ 味噌添え/白粥と梅干し/ふろふき大根/大根葉の炒めもの/味噌汁
【著者紹介】
中江裕司(なかえ ゆうじ)
映画監督、桜坂劇場代表。
1960年京都府生まれ。琉球大学農学部卒業。80年、大学入学を機に沖縄に移住。
92年にオムニバス映画『パイナップル・ツアーズ』の「春子とヒデヨシ」でプロデビュー。99年に長編映画『ナビィの恋』が全国で大ヒットし、同作で芸術選奨文部大臣新人賞を受賞。
その他の監督作に、映画は『ホテル・ハイビスカス』『白百合クラブ東京へ行く』『恋しくて』『真夏の夜の夢』『盆唄』など、TVは「ふたりのウルトラマン」「圡楽さんの日日」「戦場の真心チムグクル」「豚の音がえし」(以上、NHK BS)などがある。
2005年に那覇市内の閉館した映画館を「桜坂劇場」として復活させ、映画上映のほかライブやワークショップなど文化発信にも携わる。沖縄やちむん工房より直接買い付けも行う。
土井善晴(どい よしはる)
料理研究家。「おいしいもの研究所」代表。
東京大学先端科学研究センター客員研究員、十文字学園女子大学招聘教授、甲子園大学客員教授、学習院女子大学講師。
1957年大阪府生まれ。芦屋大学卒業後、スイス・フランスでフランス料理、味吉兆(大阪)で料理修業。
1992年においしいもの研究所設立。
料理研究家として、人が生きていくうえで最も大切な食事として、お料理とはなにか・人間はなんで料理するのか・人間とはなにか を探求し、「食事学」「料理学」を広く指導。持続可能・実現可能な和食のスタイル「一汁一菜」を提唱。
著書に『一汁一菜でよいと至るまで』『一汁一菜でよいという提案』(共に新潮社)、『くらしのための料理学』(NHK出版)、共著に『ええかげん論』『料理と利他』(共にミシマ社)、『お味噌知る。』(世界文化社)などがある。