刑場への馬上で罪人が口の形で伝えてきた名「小平次」を探し出せ!
栄次郎に罪人が託したのは、あの人質事件(第26巻)の、未解決な謎を解くこと!
殺された二人の身許とは?
事件の究極の目的とは?
薬研堀の船宿『船幸』に押し入り、十二人を人質にとって二人を殺した事件で獄門の刑を受ける弥三郎の、今日は“引回し”の日。目の前に来た弥三郎の目は栄次郎に向いた。口の形で何かを伝えようとしている。こへいじ……小平次か。あの事件(第26巻)は未解決の謎が残った。栄次郎はその謎解きを託されたのか。まずは小平次の探索からだ。殺された侍二人の身許もいまだ不詳だった。
【著者紹介】
小杉健治 こすぎ・けんじ
「時代小説が書きたくて小説家を志した」と言う氏の面目を十二分に発揮した<栄次郎江戸暦>シリーズは、確実に大人の読者を魅了し、人気を不動のものにしている。
1983年『原島弁護士の処置』でオール讀物推理小説新人賞を受賞。87年『絆』で推理作家協会賞、89年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。1947年、東京に生まれる。
栄次郎江戸暦 シリーズ
◆ 栄次郎江戸暦 浮世唄三味線侍
◆ 間合い
◆ 見切り
◆ 残心
◆ なみだ旅
◆ 春情の剣
◆ 神田川斬殺始末
◆ 明烏の女
◆ 火盗改めの辻
◆ 大川端密会宿
◆ 秘剣 音無し
◆ 永代橋哀歌
◆ 老剣客
◆ 空蝉の刻
◆ 涙雨の刻
◆ 闇仕合(上)(下)
◆ 微笑み返し
◆ 影なき刺客
◆ 辻斬りの始末
◆ 赤い布の盗賊
◆ 見えない敵
◆ 致命傷
◆ 帰って来た刺客
◆ 口封じ
◆ 幻の男
◆ 獄門首