
余命宣告されたホラー作家
頭の中に──こびりついた爆弾
「祟り」に囚われた作家は怪異考察士となって、その謎を追う。
私は頭の中に爆弾を抱えていた。幼き日にこびりついた爆弾は活動を停止していたが、ついに動きを再開してしまった。「祟り」とでもいうべきこれのことを著名な怪異サイト『ボギールーム』に投稿したところ、管理者から謎の解明を約束される。やがてこのサイトの怪異考察士となった私は、自身に起こったことを究明していくことになる──その先にあるものは果たして……
【著者紹介】
黒史郎(くろ・しろう)
1998年頃からオカルト系ウェブサイト「幻想住人録666」で小説作品などを公開。2006年に「夜は一緒に散歩しよ」で第1回『幽』怪談文学賞長編部門大賞を受賞。07年、「ラゴゼ・ヒイヨ」で史上最小のクトゥルー神話賞最優秀賞を受賞。著書に『幽霊詐欺師ミチヲ』『未完少女ラヴクラフト』『童提灯』『乱歩城』『獣王』『貞子VS伽椰子』ほか。おもに妖怪、怪談、クトゥルー神話を題材にした作品を書く。
『二見書房の怖い本』特設サイト掲載作品