父は切腹、母は後追い。
津軽藩を逃れ江戸へ! 孤独な闘いが始まった。
鹿取寒九郎、前髪の十四歳。
「江戸にてある御方に渡せ」父の書状の宛名と中身は?
十万石の津軽藩で何が…? 父母の死の真相に迫れるか!?
剣客相談人(全23巻)の森詠、新シリーズ第1弾!!
旗本武田作之介家の門前に行き倒れがあった。まだ前髪も取れぬ侍姿の子ども。小袖も袴もぼろぼろで土や泥塗れ、腹が空いているらしく息も絶え絶えの薄汚い小僧。津軽藩士・鹿取真之助の一子、寒九郎と名乗り、叔母の早苗様にお目通りしたいという。父が切腹して果て、母も後を追ったので、津軽からひとり出てきたと叔母に告げた。こうして寒九郎の孤独の闘いが始まった。
【著者紹介】
森 詠 もり・えい
栃木県旧大田原町出身。那須地方に育つ。
東京外国語大学卒。主な著作に『振り返れば、風』『燃える波濤』『雨はいつまで降り続く』『夏の旅人』『冬の翼』、戦争小説『日本朝鮮戦争』、警察小説『横浜狼犬』『清算』、青春小説『オサムの朝』『少年記オサム14歳』『那珂川青春記』『日に新たなり』『はるか青春』『パートナー』等がある。最近、歴史時代小説『七人の弁慶』や『坂東三国志』も書いている。
北風侍 寒九郎 シリーズ
◆ 北風侍 寒九郎 津軽宿命剣
◆ 秘剣 枯れ葉返し
◆ 北帰行
◆ 北の邪宗門
◆ 木霊燃ゆ
◆ 狼神の森
◆ 江戸の旋風
◆ 秋しぐれ
会津武士道 シリーズ
◆ ならぬことはならぬものです
剣客相談人 シリーズ
◆ 剣客相談人 長屋の殿様 文史郎
◆ 狐憑きの女
◆ 赤い風花
◆ 乱れ髪 残心剣
◆ 剣鬼往来
◆ 夜の武士
◆ 笑う傀儡
◆ 七人の剣客
◆ 必殺 十文字剣
◆ 用心棒始末
◆ 疾れ、影坊師
◆ 必殺迷宮剣
◆ 賞金首始末
◆ 秘太刀 葛の葉
◆ 残月殺法剣
◆ 風の剣士
◆ 刺客見習い
◆ 秘剣 虎の尾
◆ 暗闇剣 白鷺
◆ 恩讐街道
◆ 月影に消ゆ
◆ 陽炎剣秘録
◆ 雪の別れ
進之介密命剣 シリーズ
◆ 進之介密命剣 忘れ草秘剣帖1
◆ 流れ星
◆ 孤剣、舞う
◆ 影狩り