将軍家綱が危篤に……。
世継ぎは、いない! 大名総登城の真意は?
天皇家より新将軍を迎えんと画策する大老酒井忠清に、新参の老中堀田正俊は反撃。
御三家の賛同を取り付け、電光石火の行動に出た!
何かが大きく変わり動きはじめた第20弾!
越前大野藩の御耳役・落合勘兵衛は身重の妻を連れ帰郷した。だが勘兵衛は大野に流れる奇妙な風説に驚愕した。無茶の勘兵衛ではなく、無駄の勘兵衛という風説。そして上司の江戸留守居役・松田への誹謗。なにかがおかしい。誰が、どんな意図で……。やがて江戸に戻った勘兵衛は、深更、藩邸に騎馬で上意を伝えに来た使番からの「大名総登城」の触れにおののいて……。
【著者紹介】
浅黄 斑 あさぎ・まだら
関西大学工学部を経て技術系社員として会社勤務の後『雨中の客』で推理小説新人賞を受賞し、文壇デビューを果たす。次いで『死んだ息子の定期券(他)』で第4回日本文芸大賞を受賞し確固たる地歩を築く。近年は時代小説に傾注し、徹底した資料収集と分析に基づき、大胆なアイデアと論理的構成で、物語を創り上げて読者を魅了している。
無茶の勘兵衛日月録 シリーズ
◆ 山峡の城
◆ 火蛾の舞
◆ 残月の剣
◆ 冥暗の辻
◆ 刺客の爪
◆ 陰謀の径
◆ 報復の峠
◆ 惜別の蝶
◆ 風雲の谺
◆ 流転の影
◆ 月下の蛇
◆ 秋蜩の宴
◆ 幻惑の旗
◆ 蠱毒の針
◆ 妻敵の槍
◆ 川霧の巷
◆ 玉響の譜
◆ 風花の露
◆ 天空の城
◆ 落暉の兆
八丁堀・地蔵橋留書 シリーズ
◆ 北瞑の大地
◆ 天満月夜の怪事