書籍情報
一般書

地球に落ちて来た男

ウォルター・テヴィス(著)/古沢嘉通(訳)/
ISBNコード 9784576170145
判型 四六判
定価 本体2500円+税
初版年月日 2017年01月11日

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内容紹介

デヴィッド・ボウイのイメージを決定づけた、そして、彼が生涯こだわり続けた作品。
主演映画『地球に落ちて来た男』
(監督:ニコラス・ローグ)の原作小説!
これを読まずして、映画も、ボウイも、語れない──。


どうやってもアメリカ人でアメリカの内部に入るしかない小説の作者のウォルター・テヴィスは、「地球に落ちてきた男」の目と耳を借りることによってアメリカの内部を描きだした。大きな物語からはこぼれ落ちてしまう具体的な人々の小さなつぶやきが、そこからは聞こえてくる。それをおそらく母国で読んで聞いたイギリス人の監督が、かつてスクリーンで浴びるほど観たアメリカ映画の国へと渡る。母星アンシアで、地球のテレビを観て言葉も生活習慣も学んだニュートンがアメリカに落ちてきたように。──樋口泰人


デヴィッド・ボウイが亡くなるまでこだわっていた『地球に落ちて来た男』
1975年にクランク・インした、ウォルター・テヴィスの同名小説をニコラス・ローグ監督が映画化した『地球に落ちて来た男(The Man Who Fell To Earth)』。この作品で初主演を果たしたのがデヴィッド・ボウイだった。
小説のイギリス版ペーパーバックで予告されていたボウイ本人によるオリジナル・サウンドトラックこそ実現しなかった(2016年に別の形であったが、初めて陽の目を見た)ものの、映画の出演、そしてこの作品に流れるテーマは後のボウイの作品に色濃く反映することになる。
翌76年発表の『ステーション・トゥ・ステーション』のジャケットには、映画からのスチールが使用され、「ゴールデン・イヤーズ」「TVC 15」など『地球に落ちて来た男』に関連した曲が収録されている。また続く〈ベルリン三部作〉の第一作にして傑作の誉れ高き77年の『ロウ』の印象的なジャケットも映画からのものだった。
時は流れて、ボウイが『地球に落ちて来た男』の続編を舞台化しようとして脚本を書いている──というニュースが流れたのは2015年。原作小説がインスピレーションの元となり、映画版でボウイが演じた宇宙人のトーマス・ジェローム・ニュートンを軸に展開される物語になるといわれていた。
エンダ・ウォルシュと共同執筆したその作品の名は、遺作『★』収録曲と同じ、『ラザルス』。ニューヨークでは2015年12月~16年1月の間上演され、劇中では新たにアレンジが加えられたボウイの名曲が、キャストによって歌われた。
そして、ボウイは、その舞台の開幕を見届けるようにして、この世を去る……。

すなわち、何十年経っても、ボウイはこの『地球に落ちて来た男』にこだわり続けていたのだ。

本作は、その『地球に落ちて来た男』の原作小説。日本では長い間入手困難状態が続き、中古市場にもほとんど出回らず、稀に出てもかなりの高価格という状態にあったもの。
今回の刊行にあたり、修正を施し、さらに初めて訳者・古沢嘉通氏によるあとがき、および、「爆音上映」の先駆者にして映画評論家の樋口泰人氏による解説を各々新たに書き下ろしで収録した。
原題:The Man Who Fell To Earth

【著者紹介】
ウォルター・テヴィス Walter Tevis
1928年、カリフォルニア州サンフランシスコ生まれ。
ケンタッキーの高校で教えながら、短編を書き始め、59年に初の長編『ハスラー』を書き、後に映画化される。続いて『地球に落ちて来た男』を63年に発表、これも後にデヴィッド・ボウイ主演で映画化される(本作)。その後、オハイオ大学で14年間、英文学と創作技法の教授を務めた後、ニューヨークに移り、『モッキンバード』『ふるさと遠く』『ハスラー2』などを発表した。
84年がんのため死去。

翻訳・古沢嘉通 ふるさわ・よしみち
 1958年北海道生まれ。大阪外国語大学デンマーク語科卒業。マイクル・コナリー邦訳作品の大半を訳しているほか、クリストファー・プリースト『夢幻諸島から』、ケン・リュウ『紙の動物園』『蒲公英王朝記巻ノ一 諸王の誉れ』『巻ノ二 囚われの王狼』など翻訳書多数。