幕末を駆け抜けた鬼鉄こと山岡鉄太郎(鉄舟)。
剣豪の疾風怒涛の青春。
父は小野派一刀流の宗家。
「着物はボロだが心は錦」の六尺二寸、天衣無縫の怪人。
幕府講武所の剣術世話役を務めて四年目の二十五歳。
若き日の山岡鉄舟、新シリーズ第1弾!
父は浅草の御蔵奉行をつとめた六百石の旗本小野朝右衛門、小野派一刀流の宗家でもあった。その四男の鉄太郎は少年期、剣に天賦の才をみせ、江戸では北辰一刀流の千葉道場に通い、激烈な剣術修行に明け暮れた。父の病死後、二十歳で格下の百俵二人扶持の山岡家に婿入りし小野姓を捨てた。幕府講武所の剣術世話役をつとめて四年目の万延元年三月三日、桜田門外で……。
【著者紹介】
森 真沙子 もり・まさこ
奈良女子大学文学部卒業後、雑誌、週刊誌の記者を経て1979年『バラード・イン・ブルー』で第33回小説現代新人賞を受賞し、文壇デビュー。以後、近代史や現代史に材を採ったミステリー作品で活躍し、近年では中世、古代史にも範囲を広げ、歴史推理や歴史伝奇作品を精力的に発表している。
時雨橋あじさい亭 シリーズ
◆ 千葉道場の鬼鉄
◆ 花と乱
◆ 朝敵まかり通る
柳橋ものがたり
◆ 船宿『篠屋』の綾
◆ ちぎれ雲
◆ 渡りきれぬ橋
◆ 送り舟
◆ 影燈籠
◆ しぐれ迷い橋
◆ 春告げ鳥
◆ 夜明けの舟唄
箱館奉行所始末 シリーズ
◆ 箱館奉行所始末 異人館の犯罪
◆ 小出大和守の秘命
◆ 密命狩り
◆ 幕命奉らず
◆ 海峡炎ゆ
日本橋物語 シリーズ
◆ 日本橋物語 蜻蛉屋お瑛
◆ 迷い蛍
◆ まどい花
◆ 秘め事
◆ 旅立ちの鐘
◆ 子別れ
◆ やらずの雨
◆ お日柄もよく
◆ 桜追い人
◆ 冬螢