身重の松姫には告げず、信平は命がけの死闘に。
我が子と対面の日は?
京で「死神」と恐れられた男が江戸で次々と剣客を襲う。
公家の出で将軍家光の義弟、鷹司松平信平は秘剣鳳凰の舞で江戸の町を救えるか。
五摂家鷹司家の血を引く信平は一五で京から江戸に出、三代将軍家光の正室だった姉孝子の口添えで、将軍家の旗本になった。あれから十年の時が流れるあいだに、紀州徳川家から松姫を娶り、もうすぐ父親になろうとしている。信平は今は京にいて、身重の松姫の身を案じ、薬師の武田伊織を訪ねたのだが、ここで息子に背中を斬られたという武士に出会って……。
【著者紹介】
佐々木裕一(ささき・ゆういち)
1967年、広島県生まれ。2003年に架空戦記でデビュー以降、執筆活動に入る。かねてより痛快時代劇の大ファンで、数多くの時代小説や歴史と文化の書物を紐解くうちに物語が膨らみ、2010年に時代小説デビュー。著書に「浪人若さま新見左近シリーズ」(コスミック時代文庫)、「隠れ御庭番老骨伝兵衛シリーズ」(祥伝社文庫)「もののけ侍伝々シリーズ」(角川文庫)、「春風同心家族日記シリーズ」(徳間文庫)、「青い目の旗本ジョゼフ按針シリーズ」(光文社)がある。
公家武者 松平信平 シリーズ
◆ 公家武者 松平信平 狐のちょうちん
◆ 姫のため息
◆ 四谷の弁慶
◆ 暴れ公卿
◆ 千石の夢
◆ 妖し火
◆ 十万石の誘い
◆ 黄泉の女
◆ 将軍の宴
◆ 宮中の華
◆ 乱れ坊主
◆ 領地の乱
◆ 赤坂の達磨
◆ 将軍の首
◆ 魔眼の光
◆ 暁の火花